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報告書

不飽和圧縮ベントナイト中での塩水浸潤挙動データの取得

佐藤 久*; 高山 裕介; 鈴木 英明*; 佐藤 大介*

JAEA-Data/Code 2023-010, 47 Pages, 2023/09

JAEA-Data-Code-2023-010.pdf:1.45MB

高レベル放射性廃棄物の処分場を沿岸部に建設した場合、沿岸部の地下水は海水の影響を受けて塩濃度が高くなるため、海水系の地下水が緩衝材を含む人工バリアに与える影響を十分に考慮して評価する必要がある。本報告では、緩衝材が飽和に至るまでの過渡的な期間において、海水系の地下水が緩衝材中での水分や溶質の移行現象に与える影響を評価することを目的として、異なる乾燥密度の圧縮ベントナイト試料を対象に、浸潤水のNaCl濃度を変えた一次元の塩水浸潤試験を実施し、浸潤水のNaCl濃度と浸潤速度の関係や浸潤試験後の圧縮ベントナイト試料中の含水比分布データを取得した。また、浸潤試験後の試料中の塩化物イオンの濃度分布を分析することにより、不飽和な圧縮ベントナイト中での溶質の移行挙動の理解に資するデータを取得した。その結果、浸潤水のNaCl濃度が高くなるに従い浸潤は速くなり、乾燥密度1.4Mg/m$$^{3}$$から1.8Mg/m$$^{3}$$、浸潤水のNaCl濃度が0(蒸留水)から4.0mol/dm$$^{3}$$までの範囲において、浸潤時間と浸潤量の関係は浸潤水の拡散現象とみなして評価できることが確認された。また、浸潤水が蒸留水の場合、含水比は給水側から浸潤距離に応じてなだらかに低下する分布となるが、浸潤水がNaCl水溶液の場合、含水比は給水側から浸潤の先端近くまで比較的高い状態を保ちながら浸潤の先端で低下する分布となり、NaCl濃度が高くなるに従いその傾向が強くなることが確認された。浸潤試験後試料の塩化物イオン濃度の分析結果から、給水側よりも浸潤方向側の領域で給水側より塩化物イオンの濃度が部分的に高くなる現象(塩化物イオンの濃縮)が起きており、この傾向は供試体の乾燥密度が低くなるに従い強くなることや、浸潤水のNaCl濃度が高くなるに従い強くなることが確認された。また、浸潤に伴い塩化物イオンが濃縮する現象は供試体の初期含水比に依存することが確認されており、浸潤に伴う塩化物イオンの濃縮が生じない条件を設定可能な見通しが得られた。

論文

Impact of non-linear elastic behavior on bentonite density evolution at the FEBEX

高山 裕介

International Journal of Rock Mechanics and Mining Sciences, 136, p.104538_1 - 104538_8, 2020/12

 被引用回数:3 パーセンタイル:24.61(Engineering, Geological)

地層処分施設の力学挙動を評価するためには、信頼性の高い数値解析技術が必要となる。このような解析技術においては、ベントナイトの力学挙動を評価できる構成モデルが必要となる。本研究では、既存の熱/水/力学連成モデルに適用されている膨潤項が付加された線形弾性構成モデルをFEBEX原位置試験に適用し、特に密度の不均一性に着目した構成モデルの適用性を検討した。その結果、この構成モデルは密度変化を過少評価することが明らかとなった。そのため、不飽和弾塑性構成モデルを用いた力学挙動の再解析を実施した。この力学解析では、力学から水理や熱に与える影響を考慮していないが、二次元的な応力変化や密度分布を再現することができた。

報告書

地下水流動解析コードMIG2DF第2版の開発

高井 静霞; 木村 英雄*; 打越 絵美子*; 宗像 雅広; 武田 聖司

JAEA-Data/Code 2020-007, 174 Pages, 2020/09

JAEA-Data-Code-2020-007.pdf:4.23MB

計算コードMIG2DFは、放射性廃棄物地中処分の安全評価を目的とした多孔質媒体中における地下水流・核種移行解析コードとして、平成4年に第1版が開発された。MIG2DF第1版では、2次元(鉛直断面・水平面および軸対称3次元)の有限要素法によるモデルに対し、密度を考慮した飽和-不飽和地下水流解析及び核種移行解析を行うことが可能である。一方放射性廃棄物地中処分では、長期的な地質・気候関連事象として、サイトに応じた隆起・侵食による地形変化や、沿岸域においては海水準変動に伴う塩淡境界の変化による地下水流動への影響を合わせて考慮する必要がある。こうした事象に対する評価手法を整備するために、本グループではMIG2DF第1版に対する改良、および、非定常な地形変化に対応したMIG2DFによる解析を可能とするための外部プログラムの整備を行っている。これらの開発のうち、本報告書ではMIG2DF第1版を改良した第2版について、その構成・解法・使用方法・検証計算を示す。また本報告書では、整備したMIG2DFの複数の外部プログラムのうち、地下水流路解析コード(PASS-TRAC)、解析用データセット作成コード(PASS-PRE)、および、ポスト表示コード(PASS-POST)についても構成・解法・使用方法を示す。

論文

Evaluation of the excavation disturbed zone of sedimentary rock in the Horonobe Underground Research Laboratory

窪田 健二*; 青柳 和平; 杉田 裕

Proceedings of 2019 Rock Dynamics Summit in Okinawa (USB Flash Drive), p.729 - 733, 2019/05

高レベル放射性廃棄物の地層処分場の建設時には、坑道周辺に掘削影響領域が形成される。この領域の存在により、岩盤内の核種の移行挙動に影響が生じるため、掘削影響領域の理解は重要である。掘削影響領域の評価のために、本研究では、幌延深地層研究センターの深度140mおよび250m調査坑道において、坑道掘削前、掘削中、および掘削後に原位置試験を実施した。結果として、140m調査坑道では、坑道掘削により生じた割れ目が0.45mの範囲まで発達しており、250m調査坑道では、約1mの範囲まで発達していることが分かった。また、不飽和領域に関しては、140m調査坑道では約1m発達したが、250m調査坑道ではほとんど発達していないことがわかった。

報告書

浅地中処分施設の周辺環境における予備的な三次元地下水流動解析

坂井 章浩; 黒澤 亮平*; 戸塚 真義; 仲田 久和; 天澤 弘也

JAEA-Technology 2016-032, 117 Pages, 2017/02

JAEA-Technology-2016-032.pdf:12.84MB

原子力機構廃棄物対策・埋設事業統括部では、原子力機構及び国内の研究施設などから発生する低レベルの放射性廃棄物(研究施設等廃棄物)の浅地中埋設処分を計画している。研究施設等廃棄物の浅地中処分では、放射性物質の移行評価のモデルを構築するため、立地環境をモデル化した3次元地下水流動解析を行うこととしている。しかし、現在、立地場所が決定していないことから、立地場所を対象とした評価はできない状況にある。一方、平成10年度に原子力機構の原子力科学研究所の敷地内における極低レベルコンクリート廃棄物の埋設実地試験において、3次元地下水流動解析が実施されている。当解析は処分施設周辺の地質環境をモデル化して有限要素法による計算コード3D-SEEPコードを用いて評価されている。本報告書は、浅地中処分を対象とする3次元地下水流動解析の予備的評価として、埋設実地試験に対して行われた評価に基づき、最新の知見を用いて3D-SEEPコードでモデルを再構築し、評価を実施した。この結果、適切な評価体系モデルの構築で、将来の研究施設等廃棄物の浅地中処分環境における3次元地下水流動解析は、十分に実施可能であると考えられる。

論文

Steady state operation research in JT-60U with extended pulse length

藤田 隆明; JT-60チーム

Nuclear Fusion, 46(3), p.S3 - S12, 2006/03

 被引用回数:8 パーセンタイル:27.96(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60Uにおいては、加熱パワーの入射時間を10秒から30秒に伸長し、電流拡散時間を超え、壁飽和時間に近い時間スケールでのプラズマ特性の研究を開始した。加熱装置の入射時間は順調に伸長し、入射エネルギー350MJを達成した。規格化ベータ値2.3を22.3秒間維持するなど高ベータの維持時間を大幅に伸長した。また、負磁気シアプラズマ及び弱磁気シアプラズマにおいて、完全電流駆動に近い状態での高自発電流割合の維持時間も5.8秒及び7.4秒まで伸長した。いずれの場合も電流分布は定常状態に達し、高ベータ,高自発電流割合の長時間維持に明るい見通しを得た。長時間スケールでの制御性の研究のため、電流分布の実時間制御システムを構築し、低ベータプラズマで実証した。高密度放電を繰り返すことにより、壁の粒子吸蔵量が飽和する状態をJT-60で初めて得た。壁飽和状態でダイバータ排気による粒子制御を実証した。ダイバータ板へのパルス的な熱負荷のない静かなHモード(QHモード)を初めて表面のトロイダル回転がゼロに近い状態で実現した。

論文

Study of global wall saturation mechanisms in long-pulse ELMy H-mode discharges on JT-60U

竹永 秀信; 仲野 友英; 朝倉 伸幸; 久保 博孝; 木島 滋; 清水 勝宏; 都筑 和泰; 正木 圭; 田辺 哲朗*; 井手 俊介; et al.

Nuclear Fusion, 46(3), p.S39 - S48, 2006/03

 被引用回数:18 パーセンタイル:52.36(Physics, Fluids & Plasmas)

長時間放電におけるグローバルな壁飽和機構を解明するために、第一壁での局所的な壁飽和時間を評価した。局所的な壁飽和時間は、第一壁への粒子束とそこでの吸収率及び最大粒子吸収量により評価可能である。第一壁への粒子束は、中性粒子輸送解析コードDEGAS2を用いて評価した。その際、プラズマパラメータは2次元流体ダイバータコードUEDGEで評価した。D$$alpha$$発光強度分布が実験と合うようにDEGAS2で評価した壁へのイオン束と中性粒子束を用いて、壁での吸収率を10%、壁での最大粒子吸収量を1$$times$$10$$^{21}$$m$$^{-2}$$(実験室データをもとに評価)とし、局所的な壁飽和時間を評価した。その結果、ダイバータ領域では1秒以内に壁飽和に達していることが明らかになった。また、バッフル板は10秒程度、主プラズマまわりの壁は100秒程度で壁飽和に達すると評価された。バッフル板での粒子吸収は、10秒程度の時間スケールでグローバルな壁飽和が観測された実験結果と関連していると考えられる。一方、主プラズマまわりの壁での粒子吸収は、放電を繰り返すことによりグローバルな壁飽和状態に近づいていくことと関連していると考えられる。これらの結果をもとに、動的な粒子吸収特性を示す領域と静的な特性を示す領域によりグローバルな壁飽和が起こるというモデルを提唱した。

論文

Study of plasma wall interactions in the long-pulse NB-heated discharges of JT-60U towards steady-state operation

竹永 秀信; 朝倉 伸幸; 東島 智; 仲野 友英; 久保 博孝; 木島 滋; 大山 直幸; 諫山 明彦; 井手 俊介; 藤田 隆明; et al.

Journal of Nuclear Materials, 337-339, p.802 - 807, 2005/03

 被引用回数:14 パーセンタイル:67.75(Materials Science, Multidisciplinary)

JT-60Uでは、高性能プラズマの電流拡散時間以上の定常維持及びプラズマ壁相互作用の長時間スケールでの変化の解明を目的に、放電時間を従来の15秒から65秒へ、NB加熱時間を10秒から30秒に伸長した。本論文では、長時間放電を用いてダイバータ板・第一壁での粒子吸収率や不純物発生率等の長時間スケールでの変化、及びその粒子バランス,プラズマ性能,粒子挙動への影響について明らかにした。長時間放電実験の開始時には、ほぼ一定のガスパフ量で30秒間密度が一定に保たれており、粒子バランス解析からこの時のダイバータ板・第一壁での粒子吸収量はダイバータ排気量より大きいと評価される。数ショット長時間放電を繰り返した後の放電では、密度を一定に維持するためのガスパフ量が減少し始め、最終的にはガスパフなしでも密度が上昇した。この時の粒子バランス解析は、壁での粒子吸蔵量が飽和状態にあることを示唆している。このように放電途中に粒子吸収率が大きく変化する現象が、放電・加熱時間を伸長することではじめて観測された。粒子吸蔵量が飽和状態にある場合には、主プラズマ周辺での圧力の低下,タイプIII ELMの出現が観測された。また、X点近傍のCII発光強度や内側ダイバータでのCDバンド光の強度が、粒子吸蔵量が飽和状態になる前から増加し始めることが観測された。

論文

Effects of long time scale variation of plasma wall interactions on particle control in JT-60U

竹永 秀信; 仲野 友英; 朝倉 伸幸; 久保 博孝; 木島 滋; 清水 勝宏; 都筑 和泰; 井手 俊介; 藤田 隆明

Proceedings of 4th IAEA Technical Meeting on Steady-State Operation of Magnetic Fusion Devices and MHD of Advanced Scenarios (Internet), 8 Pages, 2005/02

長時間放電における壁飽和時間を評価するために、中性粒子輸送解析コードDEGAS2を用いて壁への粒子束を評価した。その際、プラズマパラメータは2次元流体ダイバータコードUEDGEで評価した。ダイバータ部のD$$alpha$$発光強度はUEDGEで求めたダイバータ板への粒子束で説明可能であるが、外側バッフル板近傍と主プラズマまわりのD$$alpha$$発光強度を説明するためには、外側バッフル板と主プラズマまわりの壁での粒子ソース(全体の6%程度)を考慮する必要がある。D$$alpha$$発光強度分布が合うようにDEGAS2で評価した壁へのイオン束と中性粒子束から壁飽和時間を評価した。ここでは、イオンと中性粒子の壁での吸収率は10%とし、壁での単位面積あたりの吸収量は実験室データをもとに1$$times$$10$$^{21}$$m$$^{-2}$$と仮定した。ダイバータ領域では1秒以内に壁飽和に達している。バッフル板では、10秒程度、主プラズマまわりの壁で100秒程度と評価される。この結果は、10秒程度の時間スケールで4$$times$$10$$^{22}$$個の粒子吸収で壁飽和が観測された実験結果と矛盾しない。また、主プラズマまわりの壁での粒子吸収は、放電を繰り返すことにより壁飽和状態に近づいていくことと関連していると考えられる。

論文

Wall pumping and saturation in divertor tokamaks

朝倉 伸幸

Plasma Physics and Controlled Fusion, 46(12B), p.B335 - B347, 2004/12

 被引用回数:18 パーセンタイル:51.13(Physics, Fluids & Plasmas)

本発表では、最近のリミタ及びダイバータトカマクの長時間放電実験における周辺プラズマと対向材の水素吸着についてまとめる。特に、JT-60Uでは昨年度から長時間運転(最大65秒)を開始した。比較的高密度の高閉じ込めHモード放電を30秒間維持し、これを繰り返す実験を行い、ダイバータ及び第一壁の飽和現象とダイバータプラズマの変化を調べた。ダイバータ排気とともに多量の重水素ガスパフ(0.5と1.5g)を行った実験を続けたが、飽和現象は見られず、両者とも約半分の重水素がダイバータ部に吸着した。しかし、ダイバータ排気を停止した放電の後では吸着量は低下した。ダイバータ低温部(プライベート部)での吸着量が増加し飽和に近づいたと考えられる。さらに放電中の飽和現象もダイバータのプライベート部で観測された。局所的な粒子リサイクリング束と炭素発生の増加が観測されたが、30秒放電ではダイバータ全体の5-10%程度と小さい。しかし、ELMの性質が変化し、X点付近の周辺における中性粒子密度の増加あるいは、電流密度や圧力分布の変化により、周辺プラズマの閉じ込め特性が劣化すると考えられる。

論文

Clustering phenomena in nuclear matter below the saturation density

竹本 宏輝*; 福島 昌宏; 千葉 敏; 堀内 昶*; 赤石 義紀*; 東崎 昭弘*

Physical Review C, 69(3), p.035802_1 - 035802_9, 2004/03

 被引用回数:30 パーセンタイル:81.64(Physics, Nuclear)

ブロッホ関数の方法を用いて飽和密度以下の核物質の密度揺らぎについて研究した。この手法は、低密度で孤立したクラスターが存在する状態と、高密度の一様物質までを統一した記述が可能であることに特徴がある。この特徴を生かして対称核物質の$$alpha$$及び$$^{16}$$Oクラスターによる密度揺らぎと、非対称核物質における$$^{10}$$Heクラスターによる密度揺らぎを考察した。これらのクラスターによる密度揺らぎが飽和密度の1/5$$sim$$2/5程度の密度以下で現れることを見いだした。

論文

Toward a robust phenomenological expression of evaporation efficiency for unsaturated soil surfaces

小松 輝久; 安達 武雄

Journal of Applied Meteorology, 42(9), p.1330 - 1334, 2003/09

土壌からの水分の蒸発過程は、地球上の水循環にとって重要なプロセスの一つである。この過程を正しく捉えることは、環境アセスメント等の応用にとっても重要であるとともに、粉体集団の静的な一特性として理学的にも興味深い。これまでの研究では、応用の側面が強く意識されているため、あまり普遍的な性質等については議論されてこなかった。しかしながら、普遍的な性質を認識することが可能であれば、それは理学的に非常に興味深いことであるとともに、応用面への発展も十分に期待できる。そこで、われわれは、さまざまな土壌表面からの水分の蒸発過程に対して、より統一的なモデルを与えることを目指した実験的研究を行った。実験は、風速を制御した室内で行った。土壌水分の蒸発速度は、上面の開放された容器に湿らせた土を入れ、重量の時間変化をモニタリングすることによって測定した。また同時に、空気の温度,湿度,土壌表面の温度を測定した。土壌の素材としては、砂,土等を使用し、初期条件としては、表面に水が溢れるくらい十分に水を含んだ状態を使用した。土壌の種類,厚みを変えて行った一連の実験結果を水面からの蒸発速度との比,蒸発効率$$beta$$、という形式でまとめた結果、土壌の厚みが十分に薄い条件で$$beta$$が土壌水分含有率$$theta$$の関数として書けること、$$beta$$の関数形が土や砂で共通で普遍的な関数で表し得ること、土壌の特徴付けるのに必要なパラメタは一つであることがわかった。また、このパラメタには風速依存性があること、そしてその依存性は水面の蒸発抵抗を用いて簡単な関係に書き表せることがわかった。

論文

Electron energy distribution function measured by electrostatic probes at divertor plasma in JFT-2M tokamak

上原 和也; 津島 晴*; 雨宮 宏*; 川島 寿人; 星野 克道

Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 42(2A), p.657 - 662, 2003/02

 被引用回数:4 パーセンタイル:20.11(Physics, Applied)

JFT-2Mトカマクのダイバータプラズマに対して静電プローブを用いて電子エネルギー分布関数を測定した。従来、静電プローブによる分布関数の測定はプローブ関数の二次微分で行われるが、一次微分による測定例は少なく、トカマクプラズマに対しては初めてである。電子エネルギー分布関数をプローブ電流の一次微分で測定するには、空間電位付近までプローブ電圧を印加して、かつ十分な電子飽和電流を得ることが必須の条件になるが、トカマクプラズマのような強い磁場中ではこの条件はなかなか満たされない。そこで磁場が非常に小さい値を保っているセパラトリックス付近のプラズマに着目して静電プローブ測定を行い、電子エネルギー分布関数を成功裏に測定した。プローブ電流の、一次微分は回路微分で行った。JFT-2Mのオーミックプラズマに対して密度依存の実験を行い、電子エネルギー分布関数とバルクの電子温度がどのように変化するかを測定した。さらに電子サイクロトロン加熱プラズマに対しても電子エネルギー分布関数を測定した。

報告書

IASCC研究用飽和温度キャプセルの製作

石川 和義; 菊地 泰二; 磯崎 太*; 井上 広己; 大場 敏弘; 松井 義典; 齋藤 隆; 中野 純一; 辻 宏和

JAERI-Tech 2002-061, 69 Pages, 2002/08

JAERI-Tech-2002-061.pdf:12.21MB

照射誘起応力腐食割れ(IASCC)に関する研究は、軽水炉の高経年化対策にかかわる重要課題であり、その現象を解明するためには、照射,環境,応力の複合作用における発生機構を明らかにする必要がある。このような状況から、IASCC研究における照射試験を材料試験炉(JMTR)で行うため、飽和温度キャプセルを製作した。飽和温度キャプセルは炉外の水環境制御装置から沸騰水型原子炉(BWR)の炉心環境を模擬した水質及び水温の高圧水を通水しながら照射試験を行う照射リグである。本報告は、(1)この飽和温度キャプセルの設計・製作にあたっての技術的検討課題を抽出し,(2)この課題についての各種試験を行い,(3)その結果を反映させて実施したキャプセル組立及び検査について述べたものである。

報告書

地下水流動調査研究 -地下水流動の総合調査・解析システムの開発-

渡辺 邦夫*; 三枝 博光

JNC TY7400 2000-004, 62 Pages, 2000/05

JNC-TY7400-2000-004.pdf:1.45MB

地下水流動機構把握のための調査・解析手法の開発と精度の向上、それらの体系化を目的に、地下水流動特性評価プロセスの構築に向けた研究を実施した。本研究は、主に 1)地下水が流れる「場」の性質を的確に捉えることを目的とした研究、2)地下水流れのメカニズムを把握することを目的とした研究、3)調査計測・評価技術の開発を目的とした研究、から構成されている。1)割れ目系岩盤の地下水流動を評価するために、割れ目系のモデル化・解析手法の開発に関する研究を実施した。その結果、原位置調査から地下水流動を支配する割れ目系の規則性を抽出・把握するとともに、その調査結果に基づく、水理地質構造のモデル化手法や地下水流動解析手法を構築した。2)地下水流動解析における重要な因子の一つである不飽和特性に関する研究を実施し、逆解析法による地盤の不飽和特性の評価方法を構築した。3)難透水性岩盤における水理学的特性を評価するための蒸発量測定装置の開発に関する研究を実施し、低蒸発性岩盤(低透水性岩盤)における蒸発量測定精度を向上させるための試験方法を示した。また、広範囲な領域を対象とした水収支を把握することを目的に、地下水モニタリングシステムの構築に関する基礎的研究を実施した。その結果、広範囲な領域を対象とした水収支の把握やモニタリングデータの相互関係を評価する上で、ニューラル・ネットワークモデルによる解析手法が有効であることを示した。

報告書

ニアフィールド水理/核種移行評価モデルの信頼性評価に関する研究; 概要版

野邊 潤*; 松本 昌昭*; 長坂 和佳*; 丸山 健太郎*

JNC TJ8400 2000-005, 71 Pages, 2000/05

JNC-TJ8400-2000-005.pdf:4.0MB

本研究では、昨年度までに構築した連続体モデルによるニアフィールド多孔質岩盤中の水理/核種移行評価手法を用いて、地下水流動を特徴付けるパラメータを変化させた場合の解析を行うと共に、手法の拡張性を考慮した信頼性評価を行った。具体的には下記の項目を行った。・三次元飽和・不飽和浸透流解析から一次元核種移行解析までの一連の解析手法を用いて、第二次取りまとめに即したパラメータ設定による解析、および入力フラックスの変化に伴う影響評価を行った。・一次元核種移行解析コード「MATRICS」における、逆ラプラス変換手法の違いによる適用性把握を行った。・多要素版MATRICS(以下、m-MATRICSとする)を用いて核種移行解析を行い、従来のMATRICSによる解析結果と比較し、不均質場における核種移行計算へのm-MATRICSの適用性の検討を行った。・三次元飽和・不飽和浸透流解析から一次元核種移行解析までの一連の解析手順を統合化した環境の整備を行った。

報告書

Passive electromagnetic NDE for mechanical damage inspection by detecting leakage magnetic flux; II An experimental study on the correlation of natural magnetization and mechanical damages in the SUS304 stainless steel

陳 振茂; 青砥 紀身; 加藤 章一; 永江 勇二

JNC TN9400 2000-022, 46 Pages, 2000/03

JNC-TN9400-2000-022.pdf:3.2MB

本研究では、SUS304ステンレス鋼における自然磁化と機械損傷の相関に関する試験研究を実施した。単純引張試験及び両振疲労試験を用いて試験片に機械損傷を与え、フラクスゲートセンサーで試験中及び除荷後の磁化特性を測定した。その結果外部磁場をかけなくても塑性変形や疲労損傷により自然磁化が発生し、損傷の増加と伴い飽和することが明らかにした。切欠試験片に疲労き裂を入れた試験から、自然磁化は特に疲労き裂の検査に有効であることが判った。更に疲労試験中測定した磁場信号の処理により、疲労損傷の検出に適用可能な信号の特微量(磁場・ひずみヒシテリシス曲線の面積)を提案した。最後に塑性変形を与えた試験片に対して永久磁石励磁による残留磁化の分布を測定し、残留磁化は塑性変形が十分大きくなると増加する傾向があると判った。上記内容から、損傷誘起自然磁化は絶対値が小さいものの、特微量の抽出やセンサーの工夫によって損傷状態の監視に十分適用可能であると考えられる。一方、自然磁化の測定は走査検査への適用のためにまた努力する必要があるが、これに対して残留磁化に基づいた手法は有効である可能性が高い。なお、提案手法を実機環境への応用に至るまでは、異なる試験条件下の挙動や実環境ノイズの影響の確認などさらなる研究を重ねる必要があると考えられる。

報告書

日本における環境要素間のアクチニド元素の移行挙動に関する研究(2)

工藤 章*; 藤川 陽子*

JNC TJ8400 2000-010, 67 Pages, 2000/02

JNC-TJ8400-2000-010.pdf:2.17MB

本書では、前半部分において「長崎原爆プルトニウムの放出と環境中の移動性」について、後半部分において「わが国のファーフィールドにおける放射性核種移行研究の到達点」についての研究成果を報告する。長崎県長崎市西山地区で450cmの深さまでの不飽和帯土のコアを採取し、90Sr、137Cs、239+240Puの鉛直分布を決定した。その結果、大部分の放射性核種は、地表から30cmの層に見出された。しかしながら、90Srと239+240Puは、200cm以深の地下水からも発見された。137Csは、地表面から40cm位深、あるいは地下水中には見出せなかった。これらのことから、全239+240Puの3%は、土壌表層に留まる残り97%のプルトニウムよりも速く、土壌中を移行していることを示している。また、1945年の長崎フォールアウトを示す137Csと239+240Puのシャープなピークが、西山貯水池の堆積物コアから見つかった。一方、90Srはその堆積物中を移動するため、1945年に堆積した層にはピークを見出すことが出来なかった。さらに、239+240Puは1945年よりも古い年代の層でも見つかった。一方、年輪中の239+240Puは、堆積物コアとほぼ同様の分布をしていたが、極めて微量の239+240Pu(1%程度)は1945年の年輪よりも内側から発見された。これら事象より環境中の移動性239+240Puの存在を推定した。報告書の後半部分においては、「地層処分研究開発第2次とりまとめ」および現状の放射能移行評価研究について、特に天然バリア(例えば、ファーフィールド)および地表生態圏を対象とした放射能移行モデルを中心にレビューを行い、今後の地層処分の環境安全評価に関連して進めるべき環境関連研究の方向について検討した。その中では、Genericな安全評価研究からサイト特異的な安全評価研究への移行を中心に、説明的モデル、スクリーニングモデル、予測モデルといった目的別モデルの適用手順、モデル予測と安全評価にまつわる不確実性への対処手順、そして安全評価の予測に対する信頼性向上の手順としてわが国の野外条件下で取得された物質移行データによるモデル検証の必要性について議論を行った。

報告書

地質環境データ解析・可視化システム解析コードの拡張

池田 孝夫*; 吉田 英爾*

JNC TJ7400 2000-006, 159 Pages, 2000/02

JNC-TJ7400-2000-006.pdf:4.81MB

地層科学研究においては、ボーリングをはじめとする多種多様のデータに基づき地質構造を解析・モデル化し、その結果を3次元的に可視化するとともに、これらの情報に基づき透水係水場を推定して地下水流動解析を行うことが重要である。そこで、これらの評価・検討を支援するシステムとして、各種地質データの解析を支援するLand Mark、地質構造モデルの構築を支援するEarth Vision、透水係水場を推定し地下水流動解析を行うFrac-Affinityから構成される「地質環境データ解析・可視化システム」を平成9年度に開発している。しかし、上記ソフトウエアのうち地下水流動解析を行うFrac-Affinityは、解析対象が飽和解析に限定されていたことから、超深地層研究所の建設に対応してコードを飽和・不飽和解析に拡張することが必要となっていた。そこで本業務では、昨年度の検討を通じてコード拡張の理論的可能性が明らかにされたのを受け、ソルバー等の改良によりFrac-Affinityを飽和不飽和解析に拡張するとともに、超深地層研究所に関連する地下水流動解析の中で実施時期の観点から最も優先順位が高いと考えられる、立坑掘削の影響評価解析に必要なコードの改良を行った。主なコードの改良点は次の通りである。・コードの飽和不飽和解析への拡張・ソルバーの改良による解析可能最大接点数の向上・入出力インターフェースの改良、具体的には主として以下の事項 飽和不飽和解析に対応した入力項目の追加 差分メッシュ(Frac-Affinityネットワーク)や流速ベクトルの可視化 エラー情報の充実・飽和不飽和解析に対応した境界条件(自由浸出、涵養)の追加・立坑掘削を模擬するための内部境界の形状や境界条件の経時変化を取り扱う機能の追加・差分メッシュ(Frac-Affinityネットワーク)構築方法の改良と、部分的に差分メッシュの密度を調整する機能の追加 これに加えて、飽和・不飽和地下水流動解析に対して拡張したFrac-Affinityにより、立坑掘削の影響解析を含む一連の試解析の実施し、Frac-Affinityの飽和・不飽和解析、特に立坑掘削の影響の評価に対する基本的な適用性を確認した。また、「地質環境データ解析・可視化システム」では、Land Mark、Earth VisionならびにFrac-Affnityの有機的な

報告書

不飽和領域の原位置計測手法の研究

西田 薫*; 前村 庸之*

JNC TJ7400 2000-004, 102 Pages, 2000/02

JNC-TJ7400-2000-004.pdf:5.64MB

岩盤内に空洞を掘削すると、周辺岩盤に不飽和領域が発生する可能性がある。この不飽和領域では、岩盤の酸化還元状態が変化し、物質移行特性が変化する可能性があるため、その範囲を定量的に把握することが重要である。しかし、そのような手法は十分に確立されていない。本研究は、岩盤中の不飽和領域を定量的に把握できる計測手法を開発し、実用化を図ることを最終目標としている。今年度は基礎的研究として、1)改良型棒状TDRプローブの適用性試験、2)パッカー式プローブの問題点の調査と仕様・構造の改良に関する試験、3)TDR波形の自動読み取りに関する既存技術の調査および自動化方法の提案、4)低比抵抗岩盤に適用するためのTDRプローブの改良に関する試験を行い、以下の知見を得た。1)改良型棒状TDRプローブの有効性を確かめた。2)電磁波の影響範囲は、最大でプローブ間隔程度であり、プローブ間隔が大きくなると測定される比誘電率は小さくなる。プローブ長さは測定値に影響しない。3)TDR波形の自動読み取り方法としては微分法が最適である。

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